さて、デジタル信号はノイズに強いというのはここを見ている人なら常識だと思う。
一方、オーディオ業界(特にピュアオーディオ)はCDプレーヤー(DVD/SACD/BD含)を変えると音質が変わるというのが常識である。
ここには情報理論を勉強すればするほど大きな隔たりがあることがわかってくる。DVDプレイヤーやBDプレイヤーは出力にHDMIを使っている人がほとんどだろう。特に、音質・画質を求めるユーザーは必ずHDMIとAVアンプを繋いでいるはずである。CDプレイヤーでも光出力などのデジタル式の出力を使っている場合も例外ではない。とにかくデジタルで情報をやり取りするケーブル規格全般に言えることがある。
「デジタルなんだから情報が誤るなんてことは一切ない」
ということである。
ここでちょっと知識を持っている人なら、
「誤りとかがあるから完全に情報が伝わるなんてありえないだろう」
と反論すると思う、しかし現実は非情である。デジタル処理処理では必ず「誤り補正」というものがある。要はちょっと間違ったぐらいで元の信号を復元できないのは問題なので余分な信号を付加し元の情報を復元できるようにしているのである。「電流」や「磁気」などの自然現象にデジタル信号を乗せる場合この誤り補正をつけるのが一般的となっている。
で、これはHDMIなどの映像/音声伝送規格も例外ではない。気になるならHDMIの規格を規定した文章でも読むといい。
http://www.hdmi.org/download/HDMI%20Specification%201.2a.pdfこの文章の24ページに音声にはBCH誤り補正符号が使われていることがわかるし、63ページには映像の誤り補正符号にこれまたBCHが使われている旨が書いてある。
BCHの詳しい説明は省くが、かなり高性能な補正が可能で100bit中1bitの誤りぐらいでは元データはびくともしない性能を持っている。
つまりは、
「誤りなんてあっても綺麗サッパリ無くなる」
ということです。もしエラー補正が効かなくなるほどノイズが乗った場合は元のデータが完全に破断しますが、そうなってしまうと元のデータの面影もなくなりますので砂嵐の映像や、ホワイトノイズになってしまいます。
「CDの振動を抑えるとエラーが減って音質が良くなる」や「後期ロットのCDはエラーが増えて音質が悪くなる」
というのもこの話に合致します。CDにも誤り補正がついてないわけがなく、やはり完璧に元のデータに復元されてしまうわけです。なので音質の劣化なんてありえない話なのです。
更に深く掘り下げると「DVD/BDプレイヤーなんて全て同じ」という話に行き着きます。
元のディスクもデジタルだし出力もデジタルなので出てくるデータは全て同じなはずです。例外的にはプレイヤー内で「味付け」をしている場合ですが、その例外を除きもともと同じデータを扱っている以上はデジタル的には同じデータがHDMIから出力されるはずです。
これで「PS3は音質がいい」という話も説明がつきます。BDはデジタルデータだしCDだってデジタルデータ、HDMIだってデジタルなので音質の劣化があるわけがないのです。
まあ「味付け」もあるし、安いプレイヤーは「処理を端折ってる」場合もありますので、一概にすべて同じとは言えませんが、それでも限度があります。
「高いプレイヤーは超絶技巧を用いて補完してるんだ!」という言い訳はちょっと苦しいと思います。ソニーやパナソニック、東芝などの日本の大手企業のものなら納得が行きますが、海外の中小が作った高いプレイヤーでそれを言われても余り信憑性がありません。
という訳で、デジタル信号には誤り補正というのがあるのを知っていただき、オーディオファンの人もそうでない人も、楽しいオーディオライフを送っていただきたいと私は思っております。
posted by PentliumEE at 14:56
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